天然染料と草木染め
NATUREDYEのプロダクトと上野さんの草木染めに共通する「天然由来」の原料。草木染めについて話を聞いていると、上野さんから「神農」という言葉がでてきた。
神農とは今から4000〜5000年前に古代中国に存在した農業と医学の創始者のこと。人々に農耕や医薬のあらゆる知識を与え、生活を豊かにした神である。薬草を口に加え、草木を身にまとっている姿から『病は食物で治す(内服)、それでも治らない場合は着て治す(外服)』と言い伝えた神農の精神が現れている。
草木染めの原料は自家栽培した素材の他にインドから取り寄せたウコン、アムラなど十数種類がコレクションされていた。余った染色液は畑の肥料として使われ、ここでも自然の循環が生まれている。
収穫した菜の花が染料になったのは初めてのことと話す上野さん。染色においても植物(菜の花)と動物(メリノ)の相性はいいそう。人間が本来持つ自然治癒力を引き出すように、上野さんも自分自身が身体にいいと思うものを選ぶようにしている。
澄んだ空気の中、のびのびと育つ菜の花。近くには日本の棚田百選のひとつ、鴨川大山千枚田も見え、豊かな自然が広がっていた。
鮮やかで温かみのあるNATUREDYEの色彩は、この風土に根差された美しい自然が映しだされている。
写真: ナタリー・カンタクシーノ
映像: 小丸直樹
文章: メディアサーフコミュニケーションズ株式会社